はじめに

本稿のメインターゲットは今作から始めた初心者、及びバンカラマッチでわかばシューターで遊びたい・勝ちたいと思っている方向けです。

割と今回は攻めた文(特定のギア構成に対する批判・問題提起)があるので嫌な思いをされるかもしれません。その点につきましては予めご了承ください。

最終的にどのようなギア構成でプレイするのかは自己判断になるので、判断の一助となれば幸いです。
※52表記になります。後、マジで今回長文になってしまいました。

今作のわかばシューターについて

わかばシューター系統は前作『Splatoon2』の途中のアップデートにて、インクの最大量が10％増量されており、インク容量が 「110」 と、他のブキとは異なる仕様となっていました。
その仕様を生かしてインク効率をある程度多めに積むことでサブである「スプラッシュボム」を2連投する 「2連ボム」 構成が誕生しました。

今作のわかばシューターですが、2の最終Versionのメイン・サブの能力が引き継がれています。
つまり 2連ボムが使用可能 (見た目は他のブキと同じインクタンクなので少し分かり辛いですが…)。実際の話、このサイトでも2連ボムのギア構成について色々な考察記事があります。
筆者も前作では2連ボムわかばを使用していましたが、今作では正直に言うと無闇に運用しても強みを活かせないギア構成かなと感じています。というかかなりうまく運用しなければ弱いです。なぜそのように感じたのか、箇条書きですが少し書き出してみました。

今作の2連ボム運用の問題点

1.ブキ自体の持つ性能やスペシャルを活かすギア構成ではなくなっている

2.ボム運用特化による対面能力の減少

3.本来のブキデザインからの逸脱による編成の歪みの原因(スペ増ラクト化)

4.対面スキルの獲得機会減少による対面能力等の基本的スキルの損失

1.について。今作のスペシャルは『グレートバリア』。バリアの領域を展開し、敵からの攻撃から身を守ることが可能となります。そのスペシャルを有効活用できる位置は前線です。2連投わかばの立ち位置は比較的中～後衛寄りになりがちになるため、本来一番欲しい場所でスペシャルが吐けません。
わかばはメインのインク効率及びサブによってスペシャルの回転率が非常に良いブキです。スペシャルを無駄にしてしまうような立ち回りになりがちなギア構成がわかばに適しているのか少し疑問です。

2.について。サブ効率特化にすることでボムを2連投することができますが、連投するにはサブ効率を2.3(5.7表記)積む必要があり、半分以上ギア枠を消費する必要があります。それだけ積んだとしても2連投後はインクがカツカツになり、自衛・対面能力が皆無になります。2連投にすることで牽制・対面拒否能力を強化したとしてもSplatoonというゲームのなかで『敵との対面』から逃れることはできません。

3.については、1. 及び2. からの発展になります。どちらかというと中衛〜後ろよりの立ち位置になる2連投構成は現行のマッチングシステムにおいて、歪みとなりかねません。
わかばシューターは本来のシステム的には短射程の前衛寄りのシューターです。その中で中～後衛の立ち位置での立ち回りを行うのは実質射程的に前衛寄りのはずのラクトの現状の立ち回りと同じなのではないでしょうか？(個人的にはラクトは前衛で動き回るブキだと思っています)

4.についてはSplatoon3から始めた人に対する懸念点です。
余計なお世話かもしれませんが、ぶっちゃけある程度Splatoonというゲームをやっていれば、2・3については当人のプレイスキルでカバーできる部分ではあります。ですが、Splatoon初心者がこのスキル構成でプレイし続けることについては少し懸念しています。
まず、確実にサブを多用しすぎる癖が付きます。メインで確実にキルが取れる場面でそのような行動を取るようになってしまうので、他に持ちたい・使用したいブキが今後登場した際にサブを使いすぎる癖が枷になってしまいます。
更に今作はバンカラマッチの仕様上、(自主的にウデマエを下げない限り)ウデマエが降格することがありません。ウデマエが低い段階で対面に関する経験値を獲得しておかないと、後々の試合で確実に対面スキルの差で負けるマッチングが発生します。2で述べたように、対面は絶対に発生するので、2連投構成を初心者の段階で採用してバンカラマッチに挑むのは今後Splatoonで遊ぶ上で本来獲得するはずだったプレイスキルの獲得機会の損失に繋がりかねません。

以上の問題点があるため、3で初心者の方がわかばの2連投ギア構成を使用するのは個人的には非推奨です。2連投わかば構成は、一芸特化。サブに特化している特殊なギア構成なので、基礎のできていない状況でそうしたギア構成を採用するのはアレかなと思っています。

(蛇足：どうしても2連投にしたい方へのアドバイスですが、サブ効率を23積むよりも26積むことを推奨します。3余分に積むことで、2連投後もメインでの塗りができるようになります。最低限の自衛を意識するのであれば、確保すべきラインは26かなと思っています。更に蛇足ですが、自分が2連投するならば29積みます。サブ2連投の後も前線に関与し続ける立ち回りをよくするので、その分のインク確保のために更に多めに振ります。)

今回投稿するわかばのギア構成について(イカ忍わかばについて)

これまで2連投わかばについて色々言ってきましたが、今回自分が紹介するのはイカニンジャを採用したわかばシューターです。

イカ忍ことイカニンジャは前衛ブキに採用される事が多いのですが、わかばシューターに採用したのには大きく分けて2つの理由があります。

理由①長射程環境における安全確保及び奇襲の為

今作をある程度プレイされているプレイヤーの方ならわかると思いますが、今作のステージは非常に見晴らしがよく、長射程ブキ、特にリッター３Kが猛威を振るっている状況となっております。
そのため、相手に長射程ブキがいるだけで、立ち回りに対して一定の圧力がかかっています。
それに対してイカニンジャを採用することで、そうした圧力に対する最低限の自衛、安全の確保を図っています。
更に、ブキ編成の都合上、わかばが前線にでて裏取り等の奇襲を行わなければなわない状況が出てきます。そうした行動をしなければならない状況で、行動に対するチャレンジがしやすくなる、行動の選択肢が増えるというのもイカニンジャを採用する目的があります。

理由②バリアを使った対面操作をしやすくする為

理由①に関してはわかばシューターだけでなく、短射程シューター・ブラスター等には共通認識になると思っています。理由②に関しては、イカ忍わかばを採用する最大の理由になります。
バリアを展開して敵との対面に臨む際、一番の懸念点は、バリアの出入りの際に敵にボムをバリアに当てることで発生するバリアボム(シールドボムのバリア版)によるデス。
わかりやすい起動音により、敵からの注目を受けやすいバリアは敵からボムや攻撃がポンポン飛んできます。また、敵はシールドめがけて突撃してくる為、それに対する対策は必須です。

そこで活きる対抗策がイカニンジャです。
イカニンジャによる移動という選択肢があるだけで、バリアのある状況での立ち回りに幅を持たせることができます。
シールドめがけて寄ってくる相手に対してシールドから少し外れて待機することでカウンターを仕掛けたり、シールドの出入りに対して咎めに来た敵を返り討ちにしたり…と対面操作をしやすくするのが、わかばシューターにイカニンジャの採用する最大の理由です。

今回採用のギア構成について

そんなこんなでイカニンジャを軸にギアを構成した結果が今回のギア構成です。採用したギアパワーは次の通りです。

イカニンジャ
ラストパワー
インク効率アップ(サブ)(サブ効率)10
インク回復力アップ6
スペシャル増加量アップ(スペ増)6
イカダッシュ速度アップ(イカ速)6
サブ影響軽減(サブ軽減)3
スペシャル減少軽減(スペ減)3
インク影響軽減(安全靴)3

イカニンジャを除く他のギアパワーについて説明していきます。

ラストパワー

試合時間が残り30秒をすぎると、
- インク効率アップ(メイン)
- インク効率アップ(サブ)
- インク回復力アップ

これら3つのギアパワーの効果が24(0.8)分付与されます。

バンカラマッチ及びXマッチでは残り時間だけでなく、相手の残りカウントが50を下回ることことでも同様の効果が徐々に発動するようになっています。
相手の残りカウント50-30で線形的に効果が発動し30以下で上記の効果が100％発動します。
※自チームのカウントは効果発動の条件ではないので注意。

今回のギア構成の場合、サブ効率を事前に10積んでいる為、38カウントを切った時点で2連投が可能になります。
効果が最大になると38サブ効率を38積んだ状態になるので2連投し放題です。なお、何度も言っていますが、あくまでも2連投は選択肢の一つなので、2連投だけに依存するのは弱いです。ですが、押されている状況下で無理やり相手のカウントの進行を止めてペナルティをつける動きをとることができるのは大きいです。打開に強いスペシャルを持っているわけではないので、その分塗りや前線ブキのサポートとなるべく塗りや索敵をしっかり行いたい。

インク効率アップ(サブ)(サブ効率)10

このギア構成は基本的にはボムを多用しない立ち回りになります。それこそ場合によっては潜伏やスニーキングなどの動きを用いるので、正直そこまでサブ効率を積む必要はありません。
10積んでいるのは、それこそ初代Splatoonからずっと10積んでいるので、理由付けするのであれば感覚的に欲しいから積んでいるが正しいです。
ですので、初心者の方はこの10をイカ速に変更するのが良いかと思います。
## インク回復力アップ6
このギアパワーもサブ効率と同様で、採用理由としては初代から同じように積んでいて、操作感覚が染み付いているからになります。
一応、明確なギアパワーの数値による言語化も可能ですが、これ以上書くと文字数が更にすごいことになってしまうので、今回は割愛。

※気になる方向けに参考リンク(ギア/ギアパワー - Splatoon3 - スプラトゥーン3 攻略＆検証 Wiki)を貼っておきますので、確認したい方は見てみてください。

スペシャル増加量アップ(スペ増)6

わかばシューターの必要スペシャル量は180Pt。他ブキを比較すると少ない部類に入る量ですが、個人的にはこのブキのSPは攻防ともに起点となるSPなので、欲しいと思ったときには速攻吐いて良いギアパワーだと思っています。

それ故、ガンガン吐くためにもスペ増は欲しいかなと思います。むしろ、慣れていない初心者ほどスペシャルを発動させて「このタイミングは強い」「あんまり効果的ではなかった」などの経験値を貯める必要があるため、スペ増を積んだほうが強いと思います。

スペ増の仕様について

基本的には増加量アップ＝スペシャル発動までに必要な塗りptが減るという認識でOKです。
厳密には、バンカラマッチにおけるスペシャルpt自動蓄積、味方のナイスダマへナイスを送ることによる蓄積、逆境強化による蓄積など塗りによらないスペシャルpt蓄積には効果が乗りません。

スペシャルpt増加量は最大で1.3倍(必要量約0.77倍)まで強化が可能です。
180pt要求から、10pt減らすには6、20ptには15、30ptには25必要となります。
同じ必要ptを減らすには、元の必要ptが多いブキの方が要求されるギアパワー数がわずかに少なくなります。
軽減率（つまり増加率の逆数）で表すと、ギアパワーが6で5%、13で10%、22で15%、36で20%までスペシャル必要量が減らせるが、最大でも33以内にしましょう。 36以上は-1以下ずつにしかならず非効率です。
### スペ増採用に対する注意点
スペ増を採用するにあたっての注意点として、グレートバリアの仕様について覚えておく必要があります。
スペシャルゲージは、装置起動モーション中(バリア発生前)から減り始めるようになっています。
バリア自然消滅時にちょうど0になるような速度で減少するようになっており。今回自分は採用していませんが、スペシャル性能アップを積んで耐久力を増やしている場合、自然消滅にかかる時間が延びるが、ゲージ自動減少時間もそれに合わせて延びる形になります。

自動減少中は一切ゲージを溜めることができません。つまりゲージがロックされてしまいます。バリアが破壊された場合、ただちにゲージは0になりロックが解除されます。

自動減少中にデスした場合、バリアが残っているならゲージは自動減少し続けます。状況によっては、自身の復活後もバリアがまだ残っている可能性がありますが、その場合もゲージ自動減少はまだ続いており、地面を塗ってもゲージは増えません。無駄な自陣塗りゲージ溜め行動などをしないよう気をつけましょう。
自陣の塗りスペースは味方チーム全体の共有資産です。